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2008年6月29日 (日)

議会質問の報告 第2弾!

今回の質問の2番目のメニューは、ご存知「八ッ場ダム」。私が県議会議員になる決意をしたのも、八ッ場ダムを何とか阻止したいがためだった。最初の質問も八ッ場ダム。以来、毎年必ず取り上げてきたビッグイシューである。

今回は、まず「フルプラン」から切り込んだ。

フルプランとは、国交省が策定する「利根川と荒川水系の基本計画」で、千葉県が水道や工業用水の新たな水源をダムに求めるときのよりどころとなる。

今国は第5次フルプランを策定中。そのため関係都県に「あなたのところのデータを出せ」と言ってきた。千葉県が提出したのはなんと、1999年のデータ。これをもとに2015年の水需要予測を出しているから、当然極めて過大な予測となる。果たして、水道用水の1日最大給水量を毎秒33.39㎥と見込んだが、これに対し国はグッと下方修正した数字を返してきた。

「2015年の1日最大給水量は毎秒29.32㎥とする!」

千葉県の予測との乖離は4.07㎥。実に八ッ場ダム(水利権は2.35)二つ分ごそっと減ったのだ。これに対し、国と県とで色々やりとりがあったのだと思うが、一応妥協案が採られた。

「2015年の1日最大旧水量は毎秒30.63㎥とする」

少し増えたが、これでも八ッ場ダムまるごと1個分少ない。つまり、どう計算しても八ッ場ダムは飲み水として必要ないのだ。千葉県の水需給は余剰がたっぷりあるし、八ッ場ダムが完成する頃には人口も減少の一途。

しかし、これに対して総合企画部長の答弁は判で押したようないつものフレーズ。「水需給は、各事業体からこれだけ水が欲しいという数字の積み上げてして・・」

おい、おい。それじゃあ大多喜ダムはどうなんですか。企業団(事業体)からのヤイノヤイノの要請で工事が始まったものの、人口が減ったし水はいらないとなって、企業団はサッサと撤退してしまい、今ダム計画は宙ぶらりん。事業体からの数字の積み上げだけしていればいいんだったら、水政課はいらないということでは?

次に「工業用水」

企業庁は今年3月、新しい経営計画を発表。その中でとりわけ目を引くのは、7つある事業地区のうち4つを一つに統合したことだ。八ッ場ダムを新規開発水としてもっている①千葉地区と、②五井市原、③五井姉崎、④房総臨海。四地区は配水管もつながっているので、今後は水を融通しあいながら、効率的な経営をやっていこうという主旨だ。「千葉関連四地区」と新しい名前がついた。そこで、この図をご覧いただきたい。↓

Img064

四地区の企業の契約水量の合計と、本当に使った実績との差がひどい。工業用水は、企業がいくら使ったかに関わらず、契約水量の料金を払わなければならない仕組みとなっている。契約水量だけを見れば、なるほど、保有水量とトントンだ。しかし、実績はその7割しか使われていないのだ。しかも、八ッ場ダムが関係するこの「千葉関連四地区」の146社のうち、47%の企業が契約水量の50%以下しか水を使っていない。

千葉県企業庁は相変わらず「契約水量」死守の構えだが、一度企業の声もアンケート調査をするべきだ。八ッ場ダムの負担金や使わない水への支払いなど、企業にとってデメリットが多すぎる。

更に、景気低迷で水需要が伸び悩んでいる現状がある。工業用水は今5万2千トンもの「売れない水」をかかえている。あんまり売れないものだから、申し込みのときの納付金を昨年より廃止した。これで100億円もの収入見込みを手放した事になる。一方で、まだ、八ッ場ダムからの水を上乗せしようとしているのだ。倉庫にいっぱい在庫があるのに、さらに商品を注文しているという状態。とてもまともな経営感覚とは思えない。

次に「治水」。

今年3月の予算委員会で、「八ッ場ダムによって千葉県はいったいどれほどの治水効果を受けるのか」と聞いたところ、「分からない」という答弁に驚いたが、これは県が国の受け売りを繰り返しているだけで、自分では何にも調べず、地方自治と逆行する姿勢を貫いている証拠だ。今度の担当部長はまたもや国交省からの人事だし、県土整備部はもはや国の出先機関の様相をなしている。

国交省は国会でもひどい答弁を繰り返している。八ッ場ダムが完成したら8千数百億円の便益がありますよと、喧伝しているが、その算出根拠が噴飯もの。例えば、八ッ場ダムのおひざもとの川原湯温泉には、草津から嬬恋までの観光客が全部来るという前提で計算。これは例えていうなら、千葉市の「きぼーる」に、ディズニーランドのお客さんが全部来ますよと言うのと同じ。また、ダムで川をせき止めておきながら、もう一度水を川に流すとしたら、それを見るためにいくらお金を払うかなどというアンケートを周辺住民にとって、1人200円などと計算しているのだ。こんなアホらしい根拠を堂々と発表する神経が分からない。

しかも、こんなデタラメなデータをふりかざす国交省を疑うこともせず、言われたとおりのオウム返しをする千葉県にいたっては、もう神経のない越前クラゲとおんなじだと言わざるをえない。

朝日新聞が先日、「八ッ場ダムの根拠となっているカスリーン台風だが、実は八ッ場ダムができても効果はゼロだと、国交省も認めた」と報道したことを取り上げて部長に再質問したが、「八ッ場ダムの下流で雨が降れば効果がある」などと意味不明の答弁。それじゃあ、やっぱり八ッ場ダムはいらないではないか。小学生でも分かる理屈だが・・・

もうひとつ、これも予算委員会で取り上げた河川改修とのからみ。八ッ場ダムなどのダム工事費の予算がかさみ、肝心の地道な河川改修費がこの10年間で半分に抑えられているのだ。

Img050

これに対しても、相変わらず「ダムも河川改修も、どちらも重要」との答弁。しかし、国交省みずから、利根川水系の大部分が改修を必要としていると発表している。二兎を追うもの、一兎を得ず。これから台風シーズンに向かって、堤防が壊れない事を祈るのみだ。千葉県の答弁根拠の堤防は、とっくに壊れていると思うけど。

2008年6月28日 (土)

昨日、議会質問をしました!

昨日、議会質問を無事(???)終えた。

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傍聴においでくださった皆さま、ありがとうございました。いつもながらの、ホネのない当局の答弁に、多分怒りながらの帰途につかれたと思います。私も、昨夜は落ち込んでおりました。事前に何十時間もかけて一生懸命準備し、質問原稿には一語一語に精魂傾け、1センチ、いや、1ミリでも問題解決へと前進できるようにと、祈るような気持ちで毎回壇上に立ちますが、当局の分厚い壁に跳ね返されっぱなしになります。むなしさと悔しさで、顔で笑って、心で泣いて・・・  あああ

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いかん、いかん、グチはやめよう。と、いつもの「だ」調に戻り、気を取り直して議会報告! まずは質問中の写真を。遠くから写したのでぼけてます。

Gikaisitumon

今回の質問でまっさきにもってきたのは「農業法人かずさ風の丘」。調べれば調べるほど、ボロボロ出てきて、なぜ千葉県とあろうものがこんな事業に許可をおろしたのか、あきれ果てる。農業をやろうとする実体がまるでないのだ。

まずは、ホームページで研修生を募集しているが、これは見せかけ。本気で募集している形跡はまるでない。また、昨年の資料には「周辺の畜産団地から有機物(し尿のことか?)を提供してもらうよう話を進めている」とあるが、周辺の養鶏場や牧場に確かめても一切そんな話は起きてない。

融資証明書もデタラメで、信用のおける金融機関ではなく、一身同体の同族会社が融資すると、事業者自ら説明している。こんなものを受け入れた県の農地課の調査能力を疑う。

農地法15条には「農業生産法人が農業生産法人でなくなったとき、その所有する農地は国が買収する」とある。つまり、「風の丘」が残土をドッサリ入れて13億かせぎ、数年間は形だけの農園作りをやって、あとは逃げてしまっても、土地は税金で買い上げることになるのだ。

また、残土事業でもボロが出た。事業者がつけた発生元証明書は、ゼネコン大手三社の建設発生土だったが、調べてみたら昨年工事が終了していた。しかも、三社とも「風の丘」も、関連会社の「ランドテック」もあずかり知らぬとのこと。つまり、ランドテックらは、発生元証明書をどこかから入手して悪用していたと考えられる。大手三社の名前で、地元住民や農業委員会を信用させ、県の認可も受けやすくしたのだ。

今回の事業を県が認可したことで一番危惧されるのは、「農業」を隠れ蓑にした残土埋立てが、今後千葉県でまかり通ることだ。ちょっと調べれば分かることを調べもせず、「許可は適正である」と胸をはる千葉県は、「風の丘」が破綻したときに、ドレどのように弁明するのか。あとはむなしい風が吹くだけなのか・・・

また、先日訪れた金谷の残土問題も質問。鋸山という観光名所のすぐ隣の谷を残土で埋立て、人工的な花畑にでもしようか、というトンデモない計画。現場ともつながる金谷川が注ぎ込む海では、ヒジキやワカメや黄金アジが名産だ。環境破壊、地下水汚染、海産物被害、健康危害と何十もの悪影響が危惧されるこの事業に反対して、地元の方々が立ち上がっている。反対署名は、なんと地元の9割以上の1100筆が集まった。

議会質問日の2日前に、地元住民の方々が富津市長を訪れて、事業撤回を求める要望書を提出。市長はこれを受けて、近く県に対して行動に出るという。やっぱり住民パワーが一番力を発揮するのだ。金谷のみなさんは本当にエライ! 私の質問の傍聴にも数人来て下さった。

写真は質問が終わったあと、議会棟の前で、傍聴者の皆さんと。

Bouchounoato

2008年6月22日 (日)

議会質問のお知らせ(年に1度の質問です)

6月27日(金)午後1時~2時

【質問項目】

1.残土問題
 ①農業法人 風の丘
  木更津の広大な谷津田を「残土」で埋め立てて「農園」をつくるという
 とんでもない計画が県に申請され、許可されてしまいました。調べれば
 調べるほどあやしい中身で、農業に名を借りた新手の残土埋め立て事業
 ではないかと、懸念されます。
 ②富津市金谷
  のこぎり山のすぐそばの深い谷合に残土が埋め立てられます。
  1キロ先の海はヒジキやアサリの良漁場で、残土が埋め立てられると
  汚水が海に流れ込み被害甚大です。
写真はノコギリ山を背景にした、問題の谷。
Nokogiriyama
2.八ッ場ダム
 宮城県の地震でも、ダム建設による地盤の脆弱性が指摘されています。
 今回は、工業用水の水余りと、治水計画のでたらめさを中心に質問します。
3.農薬と化学物質過敏症
 近年、農薬を吸い込むことで化学物質過敏症になる人が増えています。
 「因果関係が分からない」として逃げ腰の県に対し、色々な角度から
 質疑をしていきます。
4.遺伝子組換え作物の栽培に関する指針
 遺伝子組換え作物と一般作物が交雑しないように、、県は昨年から
ガイドラインを作ろうとしており、「隔離距離」が焦点となっていました。
しかし北海道で調査を行った結果、どれだけ隔離距離をとっても
交雑は起こってしまうことが判明。さあ、どうする・・・
5.少年えん罪事件
 8年前茂原市で放火容疑により14歳の少年が逮捕されました。
その後、家裁も地裁も高裁も、捜査を違法として、少年は無罪
となりましたが、千葉県警は少年に一切謝罪もせず、虚偽の捜査報告を
行った可能性のある警官を処分することもしていません。
  
わずか30分の質問時間ですが、精一杯(早口で)がんばります。皆さま、どうぞ傍聴においでくださいませ。

住民を尊重するソンチョーさん

6月27日(金)に年に1度の議会質問! 今準備におおわらわ、てんやワンやの毎日であるが、それでも欠かせないのが選挙のお手伝い!

しかも日ごろ敬愛する長生村の石井村長さんの2期目挑戦だから、これは行かないわけにはいかない。

というわけで出陣式(6月17日)と、昨日の選挙戦最終日にかけつけた。この写真は、出陣式の模様。友子さんがウグイスとして乗り込んだ。数年前に美浜ネットから長生に引っ越していった石川さんも(左端)連日大ハッスル。

Uguisu_2

石井としお候補も元気一杯。助手席に乗って、さあ出発!

Ishiisanshutujin_2

石井さんは今まで会った首長さんで、一番きさくでオモロイ人。しかも県内では絶滅危惧種入りした「護憲派」首長さん。更に、行政手腕にも秀でていて、この4年間で公共工事の落札率を20%も減らした。経常収支比率はオドロキの78.3で、県内トップ。(県内の市町村平均は90.1)。ちなみに経常収支比率というのは、数字が100に近くなるほど財政硬直化が進み、遠く(小さく)なるほど自由に使えるお金が多いということだ。

そして福祉の面でも素晴らしい。昨年問題になった妊婦の搬送拒否。これを防ぐために、妊婦健診を2回無料のところ、県内市町村は軒並み5回まで無料としたが、長生村は10回まで無料。更に、第3子の場合は14回まで無料とした。子どもの医療費も、現在小学校3年生まで公費助成。今後は中学校まで広げるという。お年寄りの足の確保に関しても、コミュニティバスを提唱している。細やかな地域福祉の実現を着実にこなしている石井さん。

何より素晴らしいのは、「合併しないで輝く村づくり」の実践だ。石井さんは65%の住民が反対している茂原市などとの合併を、きっぱり拒否。合併推進の千葉県や茂原市からの圧力にも屈せず、「自立する村」の実践の先頭に立っている。「大事なことは住民が決める」を文字通り体現している稀有な首長さんである。

さて、昨日の最終日。私は午後からの応援だったが、すでにはるばると福島県から有力な助っ人がやってきていた。それが、「合併しない町」で有名な矢祭町の教育長、高信由美子さん。朝3時半に起きて千葉にかけつけた高信さん、熱く切々と応援スピーチをした。「もったいない図書館」の実践のお話がおもしろい。今年5月に長生村で講演会をなさっているので、熱烈な高信ファンが生まれ、この日もオバサンたちの追っかけグループが選挙カーの後にくっついて、にぎやかになごやかに人の輪を広げていた。写真は高信さんと石井さん。

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雨がぱらつく中、私も随所で応援スピーチ。派手な黄緑色のジャンパーは選挙隊のものです。念のため。

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今日が投票日。夜には嬉しいニュースが飛び込んできますように!

2008年6月17日 (火)

特別な支援ってなぁに?

特別支援教育が始まって、学校現場が前より息苦しくなったように感じる親御さんに会うことが多い。障がいをもっていても、みんなと同じ教室で、みんなと同じ授業を受けたい・・・そんな当たり前の望みを、「特別に支援しますよ」という口当たりのいいフレーズで、「特別な枠」に子どもたちを囲い込む現実が生まれている。

いつもの教室から、「特別支援学級」へ「取り出される」子どもたち。特別支援教育を断って、普通の教育を受けさせたいと親が思っても、貫きとおすことが極めてむずかしい。加えて、障がいをもつ子どもの親が、学校での「つきそい」を強要されるケースがあちこちで起こっている。

特別支援教育が始まってから、かえって教育現場の障がいのある子と、ない子の「分離」が進められているのではないか。

というわけで、昨日(6月16日)我ら「シシャモ」会派は、柏市の県立柏特別支援学校にお邪魔した。昨年4月1日に、柏養護学校から特別支援学校に名前を変えたのだ。

あっ、シシャモ会派というのはですね・・・、私たち4人の会派は正式名「市民ネット・社民・無所属」という、どっかの銀行合併みたく、それぞれの名前を連ねた。で、名前が長すぎるので、「略称」を決めた。つまり、シ民ネット・シャ民党・ム所属市民の会の頭文字を連ねると「シシャム」になる。で、みんななぜか「シシャも」と呼ぶのである。

それはさておき、柏特別支援学校の現場は、膨れ上がる入学生徒数に悲鳴を上げていた。校長先生いわく「年々、入学者は増えている。

現在、小学校中学校、高等部の合計生徒数は222人。キャパシティをはるかに越えている。廊下の端を区切って教室にしたり、↓

Rouka

ひとつのクラスに二つクラスが入れられている↓

Calsses

ここは色んな運動を行うスペース、↓

Ball

高等部の生徒が農作業をやっていたビニールハウスや畑のところに、これから2クラスのプレハブ教室が建てられる。

Farm

考えてみると、障がいがあってもなくても、一人ひとりの個性とニーズに合わせた教育的「支援」は必要だろう。

柏特別支援学校を視察して、細やかな支援を受けている実態がよく分かると同時に、どの子もその子に応じた支援が必要であることを実感した。

2008年6月 8日 (日)

少年えん罪事件

あれは4年前。5月の臨時議会での報告案件に、なぜか引っかかった。

それが、茂原市で起きた放火事件。2000年2月に、茂原市内の住宅地裏の枯れ草から出火した。14歳の少年が犯人として「緊急逮捕」され、48日間厳しい取調べを受けるが一貫して容疑を否認。

ところが、千葉家庭裁判所は「非行事実なし」の決定を下す。つまり、「無罪」ということだ。少年を犯人とした近所の住民や警察官の証言が不合理で、不自然だと判断を下したのだった。

このあと少年と両親は、千葉県、茂原警察署の警官、近所の住民を相手に国家賠償請求訴訟を千葉地裁に起こす。無罪となっても近所から白い目で見られ、少年にとっては地獄の日々だったろう。あとで聞くところによると、手首を切って自殺を図ったという。両親にとっても、体を壊すような過酷な日々だったという。

千葉地裁は、少年のアリバイを認め、犯人である客観的事実は全く無いとして無罪とし、千葉県に約350万円を少年側に支払うように命じた。

これに対して不服とした千葉県が、東京高裁に控訴したことを県議会に報告したのが、冒頭の「議会案件」であった。当時私は「環境生活・警察常任委員会」にいたので、委員会でこの件について質問をした。

色々調べていくうちに心底驚いたのが、千葉県が高裁に控訴した理由だ。「少年が犯人かどうか、は関係ない。警察の捜査が違法だとされている点が承服できない」という言葉をはっきり、この耳で聞いた。つまり、少年の身の潔白よりも、警察のメンツを優先したといっても過言ではない。そこには、生身の人間がこうむる理不尽な仕打ちに対する思いもなければ、基本的人権への尊重もまるでない。さっぱり、ない。皆目、ない。

時間が無い中、私は新聞記者や茂原の知り合いの議員に電話をかけまくって調査をしかけたが、時間切れ。

その後、昨年(2007年)2月の「週間金曜日」にこの事件のことが大きく取り上げられた。記事によると、結局高裁でも少年の無罪が確定。警察の捜査の違法性が厳しく指摘され、千葉県は最高裁への上告を断念。少年の身の潔白は、家裁、地裁、高裁と3度も証明されたことになる。

だが、茂原署も千葉県警も、一切少年らには謝罪もないし、くだんの警察官もなんの処分も受けなかった。少年は名誉回復もされず、捨て置かれたのだ。そこで、2006年、日本弁護士連合会の人権擁護委員会に人権救済の申し立てを行った。

この記事を読んで、やはり当時警察常任委員会にいた山本友子がこの件を取り上げ、鋭く質問をした。友子は金曜日の記者にも連絡をとり、あらためて友子と私でこの事件を調べてみよう、と熱く誓い合ったのだが、この直後に統一地方選。選挙に明け暮れる毎日で、事件の調査どころではない。おまけに友子が落選。そのまま、この事件は二人の心に深く引っかかりながら、記憶のかなたへと消えかかりかけた・・・

ところが、神は不思議な運命の糸を張り巡らせる。

川本さんがつい先日水俣に行ったことは、彼のブログにも詳しい。そこで、川本さん、ひょんなことからある会合で「千葉県の県議さんですか?」とひとりの女性に声をかけられる。

それが、なんと、少年のお母さんだった!!! 全くの偶然の出会い。お母さんの実家が水俣市だったのだ。

そこでお母さんから、人権救済を申し立てていた日弁連が、「この事件は、千葉県警が虚偽の内容の捜査情報に基き逮捕した」として、少年(現在は22歳)への謝罪や再発防止策の公開などを求めて、5月27日に県警に「警告書」を出すということを聞いた。ついては千葉県の県庁内で、6月4日に記者会見をやると言う。

この情報を聞いた私たち会派は全員で、6月4日の記者会見に立ち会った。体をこわしたお母さんは車イスで、弱弱しいながらしっかりした口調で訴えた。

「うそはいけないと教える側の大人がウソをついて、知らん顔。謝ることもしない。警察は謝罪してほしい。それが、私たちのようなえん罪被害者を二度と出さない再発防止につながります」

しかし、今のところ千葉県警は、「捜査に違法性があったとは考えておらず、謝罪する考えはない」と強固な姿勢を崩していない。14歳の少年がこうむった地獄のような日々。今も続く風評被害と差別。これらとまともに向き合う姿勢が、千葉県にはまるでない。

日弁連が今回のような「警告書」を出すということは、全く異例だということだ。これだけでも、今回の事件の「異例さ」が分かるだろう。

写真は記者会見当日の模様。こちらを向いているのが、少年側の弁護士児玉さん。お母さんはその隣に座っている。

Kodamabengosi

2008年6月 7日 (土)

5月31日(土)~6月1日(月)豊島と直島にGO!

ながらく後無沙汰しておりました。

また元気に再開! まずは、5月31日から2泊3日で行った「豊島・直島」の視察ツアーから・・・

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Tesimanaosimamap

岡山県と香川県の間、瀬戸内海に浮かぶ豊かで美しい島が、急激に汚れていったのは1975年ごろ。

1人の男が「金になる」という理由で、「産廃でミミズの養殖をやるから」というウソをつき、膨大な量の産廃を島に持ち込み始めた。この業者は当時から暴力団まがいの言動と、島の山砂を切り崩す環境破壊で島民の反発をかっており、このままでは自然破壊、漁業被害が大きくなると懸念した島民が、「産廃持ち込み反対」の署名をほとんど全島一丸となって集め、知事に提出。しかし、県側は率先して業者に許可を与え、反対住民を非難したという。

なんだか、どこでも、おんなじことが、今も続いている・・・

島民は香川県庁前でデモをしたり、必死で抵抗したが、県は常に業者側に立ち、豊島のとてつもない環境汚染をそのまま放置していく。

そのうち業者はますますつけあがり、ミミズなどという看板はかなぐり捨て、汚泥、重金属、正体不明のドラム缶、堆肥など何でもござれの産廃を、ドカドカと船で運んでは積み上げていった。野焼きの煙のせいで、喘息に苦しむ住民が急増。子どもたちの被害も深刻になった。積まれた産廃の量も、60万トン以上と推測される。

ことここに及んで、「兵庫県警」が業者を強制捜査。その後逮捕するが、なぜに「香川県警」でなく、「兵庫県警」だったのか? 産廃が搬出されるのが兵庫県側だったので、あまりの違法・不法にたまりかねた兵庫県警が動いたのであった。受け入れ側の香川県は終始一貫して業者の肩をもったというから、あきれ果てる。この間、島はこんなに汚された。

Img062

これだけ島を汚しまくった業者に下された処分は、「産業廃棄物処理法違反で、懲役七月、執行猶予五年、罰金五万円」・・・ これだけ?

で業者が逮捕されても、相変わらず県は産廃を放棄したまま、一切動かない。困り果てた住民は93年、弁護士の中坊さん(下の写真)に相談。公害調停に入るが、事態は遅々として進まない。

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島民は県庁前に雨の日も晴れの日も立ち続けて抗議する「立ちっぱなし運動」や、県内の市町村を訴えながら行脚する「メッセージウォーク」をして、がんばるが、健康を損ね亡くなる人も続出・・・ 住民運動は紆余曲折を経ながらも頑張り続け、ついに2000年に県との最終合意、「調停成立」。県は住民に謝罪したが、しかし、損害賠償は一切なし。ハマチなどの養殖場にも大きな被害が出たが、島民には一円も賠償金は出ていない。

産廃は豊島の隣の香川県直島・三菱マテリアルに運んで焼却、溶融処理することになった。

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さて、ここからが私たちが見てきた話しになる。今回は、中断していた「処分場問題全国交流集会」の再スタート記念企画ということで、千葉県から、残土ネットの藤原さんや井村さん、市民ネットの伊藤さん、宮田さん、まきさんらと一緒に参加した。

初めて見る豊島の風景は、予想とは違った。「ゴミの島」としての印象を裏切る風光明媚な島。産廃投棄の現場に立ったが、「えー、これだけ?」という感が否めなかった。

Teshimanogenba

ところがどっこい、写真で私たちが立っている地面の下、なんと10数メートル全部が産廃だという。私たちは地面の上ではなく、膨大な産廃の上に立っていたのだ! 地形がすっかり変わってしまっているのだ。今でも地面をほじくり返せば、異臭を放つゴミが顔を出すという。

産廃は国の産廃特措法に基き、10年の期限付きで直島に運ばれている。今年でちょうど5年が過ぎたが、いまだ40%しか運び出されていない。10年過ぎてもまだ積み残しが出る恐れがあり、国の補助金が切られれば、香川県も財政難で当てにできないので、どうなることか・・・

産廃は土と混ぜ合わされ、重しで水を抜かれ、直島に運ばれる。↓

Teshimasanpai

写真中央に見える山は「トンギリ山」

白いシートがかけられた部分では「ミミズの養殖」とやらが行われていたらしい現場。回りには、近代的な保管所や梱包施設が立ち並んでいる。

Teshimanoenkei

島にある住民手づくりの「資料館」には、島の地層ならぬ「産廃層」が切り取られて展示されていた。

Sanpisample

翌日は豊島小学校の体育館で「アースデイ」も兼ねたシンポジウム。豊島の問題を中心に、宮城県竹の内、岐阜県御嵩(みかさ)町、熊本県水俣市など各地から産廃処分場問題が報告される。わが千葉県からは、井村さんが大平興産、山砂、「風の丘」を報告。まさに、日本列島は産廃だらけ。わが千葉県はそれに「土」が入る・・・

Shuukai

↑座ったまんまで3時間はきつかったー! お昼は島の女性たち手作りのオニギリ。笹ブネが嬉しい。大きなイチゴも買ったら、島のおじさんが「すいぃよ~」 ???

Onigiri

ああ、四国弁で「すっぱい」ということだ。私も母が愛媛県出身で、私自身出生地が松山市の道後温泉だから、四国弁にはなじみが深い。

午後からは、産廃が運ばれていく直島へ船で渡る。

直島の香川県直島環境センター中間処理施設は、三菱マテリアルの直島精錬所内にある。昔から銅を精錬してきた場所柄、足尾銅山と同じく、周囲の山肌は煙害で樹木は枯れ果て、植林もうまく行っていないようで、今も異様な山肌を晒している。

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処理施設への入り口付近。1日300トンが運び込まれる。↓ 日曜日だったが、煙突からは白煙が・・・

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中間処理施設で、産廃は一三〇〇度の高温で焼却、溶融処理され、溶融スラグと飛灰になる。これが回転式溶融炉↓ 

Img063

しかし、施設の窓から外の写真は写すなと言われ、ハテナ? 異様な山肌を写真で撮られるのがいやなんだろうか。

このあとスラグ類は隣の三菱マテリアルに運ばれ、他の自動車や家電のシュレッダーなどとともに、溶融処置され、有価金属を取り出される。

この三菱マテリアル、先ほどの香川県直島環境センターより更に警戒が厳しく、場内の写真撮影は全て禁止、録音もダメ。でもね、説明してくれたのは、小学生相手レベルのガイドさんたち。とおり一片のことしか説明しないのに、「あー、写真も録音もいけません!!!」ってどういうこと? ぷんぷん。

これらの事業は、国のエコタウン事業として2002年に承認された。香川県と国が負担する費用は、総額500億円にのぼる。もちろん、お金が行く先は三菱マテリアルなど、関連企業。

産業界が生み出した産廃が、再び金のシャチホコとなって産業界に戻ってくる仕組みが「エコタウン事業」と称するプロジェクトだ。結局産業界がうるおう仕組みになっている。

翌日、宇野に渡るフェリーから見た三菱マテリアルの裏側にあたる島の風景。煙がふりかかる岩は黒く汚れ、離れた向い側の島も黒くすすけていた。↓

Naosimafromsea

少し時間があったので、岡山城の近くまで行ったが、岡山城も真っ黒!

Okayamajou

こちらは美しい黒さだけど・・・

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