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2008年10月 4日 (土)

鬼も泣く・・・山が消える!

9月議会も代表質問、一般質問が終わり、あとは8つの常任委員会を残すのみとなった。

代表質問は市民ネット始まって以来初めての「代表質問」を川本さんが行ったが、準備万端・用意周到、こなれた言葉による実に聞き応えのある質問だった。堂本県政2期7年半を、公共事業・環境保全・情報公開など多角的に問いただし、知事の政治姿勢を焙り出した。

代表質問は知事が主に答えることになっており、一般質問のときのように「そっけなく」知事は逃げることができない。しかし、川本さんの質問の鋭さに比べ、知事答弁は切れないナマクラ包丁のように実に鈍く、論点をぼかし、まともに答えたものはほとんどなかった。特に、私が担当した「八ッ場ダム」に関しては、「なぜ現場に行かないのか」の問いに、「国交省から説明を受けている」「八ッ場ダムは治水・利水の面で必要である」と今まで通りの「国からの説明」鵜呑み・マルノミ答弁に終始した。「行かない」理由については全く触れず、誠実さのかけらも感じられない。アメリカの国立公園には喜んで行くのに、すぐ近くの国指定名勝地の吾妻渓谷(八ッ場ダム予定地)にはなぜ行けないのか!

ところで、商工労働常任委員会にはとんでもない「請願」が出されている。

なんと、国有林を山砂採取場にしたいという請願なのである。出願人はもちろん山砂業者。6社が作る同業会の名前で出されている。

現場は鬼泪山(きなだやま)にある国有林。山砂採取で山が丸ごと一つ消滅したことで有名な浅間山(せんげんやま)に隣接した広大な山である。またもや巨大な山砂採取が始まる! これは大変と、会派の4人+地元住民の方々と10月3日、視察に出かけた。

まず、かつて浅間山だった場所、今は広大な荒地になっている場所から、鬼泪山国有林の方角を望む。↓

Sisatudan

周辺は山が消えた一帯だが、頑として自分の土地を売り渡さなかった剛の者もいたとか。しかし、その方が亡くなると業者の手に・・・ ご覧のようにポツンとその部分は残っており、今も砂が採られている。↓

Sengenyama

これは国有林に隣接した民間の斜面。山砂が採られたあとに植林をして30年経つというが、いまだにこのように無残な山肌を晒している。

Yamahada

これが国有林を有する鬼泪山。マザー牧場で有名な鹿野山へと続く巨大な山塊だ。国有林は手をつけてはいけないと思いきや、「資源の循環利用林」に指定されれば、伐採OK,山砂採取もOK,ということだ。あああ・・・

Kinadayama

山に分け入ったが、かなりのでこぼこ道で、現場の国有林地には行けず、入り口への入り口と言った山道で涙を呑んだ。

今回の現場はなんと1億立方メートルもの山砂が取れるという。東京ドーム100個分に相当する山砂だ。請願者は、「ここは、東京圏におけるコンクリート骨材の需要にこたえられる数少ない立地環境にある」として、富津市の経済活動、地域の活性化のためにも必要な事業であるとぶちあげている。

やれ、やれ、またもや東京のために千葉の山を差し出すのか。富津市の経済のためなどと言っても一部の一時的な利益だ。そんな目先の利益のために、数百万年かかってできた貴重な緑の山を、未来の子どもたちから奪っていいのか。一部の産業活動のために、環境破壊や資源の収奪が許されるのか。

しかもおかしなことに、山砂採取事業の認可にあたっては「千葉県土石採取対策審議会」に諮問されるのだが、今回の請願の紹介議員になっている自民党の県議4人が、全員審議会の委員なのだ。これじゃあ審議の公正さなど、はなから期待できない。八百長試合そのものだ。

請願者は、「ちばぎん総研」による現地の調査報告書を提出しているが、これもとんでもないシロモノだ。山砂採取ありきの立場で「近年周辺地域で山砂が枯渇してきたので、当該地区から採ることは極めて望ましい」という請願者の意向に沿った報告書になっている。「環境」の視点はゼロで、『山肌がむき出しになっている光景を見て、環境破壊の視点から山砂採取事業そのものについて否定的な考え方を主張する向きもみられる」などと、極めて非科学的・感情的・ナンセンスな指摘しかない。

更に噴飯モノは、自民党が最近やたらリキを入れている「森林環境税」だ。森林を保全するために、県民から一律500円ほどを税として取り立てるというものだが、一方で森林保護を訴え、その一方でばっさりと森林を伐採していくなど、県民を愚弄しているとしか言いようがない。

鬼が泣いている。山が吼えている。木々が身悶えしている。なんとしてもこの事業はストップさせなければならない。


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