再三このブログで取り上げてきた富津市の「鬼泪山国有林の山砂採取」問題。一部の自民党県議(吉本氏、川名氏、江野澤氏、信田氏)が山砂採取事業者の請願紹介議員となり、県民の大切な国有林を削り取って山ごと消滅させてしまおうという、環境破壊事業である。
これはどげんかせんといかんばい、という訳で、立ち上げましたぞ市民の会。その名も「鬼泪山<国有林>の山砂採取に反対する連絡会」!
10月末に立ち上げ、みんな忙しい中を声掛け合って、知事へ要望書を提出しようと頑張ってきた。自民党県議が紹介議員となって、「鬼泪山(きなだやま)国有林の山砂採取に早く着手できるよう審議会を早急に開くように」という請願が9月県議会で通ってしまったので、「知事には審議会を開くにあたっては慎重なる態度を求める」という要望書である。
なにやら奥歯にタクアンがはさまったようなタイトルだが、いかんせん、請願が通ってしまったので、「審議会を絶対開かないよう」と言いたいのに言えないもどかしさ。
短時間だったが、富津市民の賛同人が70人、他市からの46人も入れると116人も集まった。団体は今のところ16団体。そして、本日の知事面談には富津市民中心に20人が参加。
まずは連絡会の代表となった藤原さんが知事へ要望書を手渡した。立派な大テーブルがなかなかに厳しい距離となり、私たちのもどかしい思いを表しているようだ。↓
要望書には、富津市民の飲み水の36%を占める天然水が鬼泪山周辺からの湧水であり、山を破壊することは市民の水源を破壊することである、など6項目の問題点を指摘している。
知事は、「皆さんの思いは私と全く一緒。私も国有林を守りたい。だけど、請願が通ったので、審議会を開かざるをえない。皆さんから要望を受けてハイ、そうですか、などとストップさせることはできない。もっとマスコミに働きかけたり、必死になって県民が動かなければダメよ」
それはそうだが、知事の力と市民の力とでは雲泥の差がある。オバマさんと小島よしおくらいの差があると思う。いい意味での知事の権限も最大限に使ってほしい。もちろん、私たちだって、がんばる。でも、遠い富津市からはるばる出てきた高齢の人たちに、「もっとがんばれ」と叱咤激励するのはなんだかむごい気がする。
知事面談のあと記者会見。その後、山砂採取を所管する商工労働部長に会いに行く。↓
明日はいい記事が出ますように。
以下、知事に提出した要望書全文を貼り付けますので、お読みください。
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千葉県知事堂本暁子様
2008年11月10日
鬼泪山国有林の山砂採取事業着手のための土石採取対策審議会の開催に関して、堂本知事の慎重なる判断を求める要望書
日ごろより県民の視点に立った県政運営に敬意を表します。
さて、10月15日の県議会最終日、請願「富津市鬼泪山国有林104林班ほかの山砂採取事業の、早期着手に向けての土石採取対策審議会の早期開催を求めることについて」が自民・公明の賛成多数で可決されました。
新聞報道によりますと、知事は「国有林は国民の財産であり、審議会の多数決だけで決めるのではなく、広く県民の意見を聞いて判断したい」というご意見である一方、「県議会で採択された請願を無視できず、早ければ年内に土石採取対策審議会を開きたい」とのことです。しかし、これまでの審議会が、山砂採取事業に認可をおろすことを前提に開かれてきたことはご承知のとおりです。
鬼泪山国有林の山砂を採取することには次のような重大な問題点があります。
1.富津市民の生活用水の約36%をまかなっている地下水源に重大な影響をもたらす。また、染川・湊川流域の灌漑用水にあたえる影響も看過できない。
2. 山砂を洗う際に生ずる多量の泥土が海に流出し、富津市竹岡から大貫に至る沿岸の海底に堆積して、漁業に深刻な影響を及ぼす。
3.山を丸ごと削る土砂採取は山体浮上現象を引き起こし、周辺地域の地盤隆起、地下水位の低下など、修復不可能な被害が生じる。
4.現場はマザー牧場至近距離にあり、景観破壊による観光資源消失は、県及び地元自治体や住民に大きな経済的損失を与える。
5.生態系や生物の多様性が損なわれ、豊かな里山が受ける打撃は計り知れない。
6.土砂運搬用の車両が激増し、周辺住民の生活や交通安全に悪影響をもたらす。
堂本知事は2008年度アクションプランの施策20で「美しい千葉の森林(もり)づくり」を掲げ、「本県の森林は、今後増大する土砂採取等の開発に伴い環境や景観の悪化が見込まれる。緑の社会資本である千葉の森林を蘇らせ、次代に引き継ぐために、林業振興を柱とする施策を抜本的に見直し、森林の公益的機能の持続的な発揮を目指す施策へ転換を図る必要がある」と説かれています。今回の鬼泪山国有林の山砂採取は、堂本知事の目指す「美しい千葉の森林づくり」を真っ向から否定するものではないでしょうか。
以上、堂本知事におかれましては事前に現地視察をおこない、地元富津市の市民や自治体を始め、近隣住民、観光団体、自然保護団体等との意見交換のうえ、土石採取対策審議会の開催には慎重の上にも慎重なる態度を貫くことを強く要望いたします。
鬼泪山「国有林」の山砂採取に反対する連絡会
代表・藤原寿和(残土・産廃問題ネットワークちば)
(賛同団体は裏面・個人名は別紙に記載)